
ノースアジア大学には経済研究所、法学研究所、国際観光研究所の三研究所と併せて、総合研究センターが置かれています。このセンターの役割には、三研究所の研究活動を研究誌の作成面などでサポートすることに加えて、広く学外の皆様に向けて様々な大学独自の教育・文化活動を企画し実施することが含まれています。シンポジウムや講演会、コンサートや映画鑑賞、文学賞を設けてエッセイや短編小説の募集・選考を行うなど、創設以来十数年にわたって地域の皆様に、また文学賞では全国の皆様に向けて、発信を行ってまいりました。
この活動を支えるために、大学で活動する教職員に加えて、様々な文化・芸術などの領域で活躍しておられる著名な方々を客員教授としてお迎えし、力になってくださっています。脚本家、作家として多くの話題作を生み出し、映画・テレビドラマなどでも広く知られている内館牧子氏、東映映画グループ会長・日本映画製作者連盟会長等として映画文化の発展に大きな業績を上げてこられた岡田裕介氏、政治評論家としてまたボランティア活動家としても実績を積んでこられた福岡政行氏、ノンフィクション作家で元秋田公立美術工芸短期大学長、現在酒田市美術館長の石川好氏、吹奏楽の盛んな秋田から全国レベルの指導者として活躍している佐藤正人氏、更にはテレビでおなじみの橋本五郎氏も毎年欠かさずに講演してくださっています。文学賞では内館、石川両氏に加えて芥川賞作家・ドイツ文学者の柴田翔氏も選考委員となっています。
今年第13回となる文学賞を発案し、初代総合研究センター長でもあった小泉健理事長・学長は、センターの理念として孔子の次の言葉を挙げています。
子曰く、君子は諸(これ)を己れに求め、小人は諸を人に求む。
求めるものは自分の中にあり、その内在する力を育て実現するのは自ら真剣に学ぶことだというのです。当センターの取り組みは、このような一人一人の学びを促し、先の見えにくい現在を生きる力を養う糧を提供することにほかなりません。
私共の取り組みには十代の学生・生徒から九十代の御高齢者に至るまで、また地元秋田を中心に全国から参加・応募してくださる皆さんがいらっしゃいます。今後とも引き続きご支援くださいますようお願い申し上げます。